会社の思いや社内事情にも、寄り添ってくれる安心感
ーまず、QBにご依頼をいただいた経緯を教えてください。
堀中)私たちベネッセクリエイティブワークスは22年4月に会社としてスタートしました。それを契機として新規でコーポレートサイトを立ち上げる必要がありました。社内からはどんな制作会社と組みたいかの声をあつめ、別の会社にもお声がけしてコンペという形にしました。
春日井)QBさんとはたまごクラブの誌面制作でご一緒していたので、安心してクリエイティブ制作をお任せできることはわかっていました。でも、デジタルのお仕事はお願いしたことはなかったので、既にデジタルのお仕事をお願いした実績のある会社さんの方が安心かもしれない、という気持ちもありました。
ーそんな中でQBにお任せいただけた決め手はなんだったのでしょうか
堀中)QBさんの説明がとてもわかりやすかったことですね。弊社の場合のシングルページとマルチページの違いを、事例を示しながら提案してくださったんです。おかげでメリットデメリットを一緒に整理することができました。
また、スケジュールや予算についてもしっかり説明していただきました。こちらも後から「やっぱり追加で予算がかかります」となっても、一度決まった予算を動かすことは難しいので、率直にお伝えいただけたのはとても助かりましたね。それで、そこまでしっかり説明していただけると、今までQBさんと関わりのなかったデジタル部署の人間が「組んでみたい」と言ってくれて。
春日井)ヒアリングの際によかったのは、「どういうサイトを作りたいか」だけじゃなくて、うちの会社が「どういう思いや考えを持っている会社なのか」というところをより深く質問していただいたこと。今から振り返っても、そういうところも踏まえてちゃんと寄り添って制作してくれていたなと。
ベネッセクリエイティブワークスの春日井さん
−実際にQBと制作をしてみてどうでしたか
春日井)すごく並走してくれた感覚がありましたね。
堀中)そうですね。
決まったスケジュールに沿って進めたいけれど、そうもいかない時があって。例えば、もともと撮影は自分たちでやりたいと思っていたので、弊社でスタッフィングと撮影をしたのですが、どうしても撮影のタイミングが遅くなってしまうことがあったんです。他にも制作実績の掲載にあたって社内での調整や確認がタイミング通りに行かなかったことも。そんな時も辛抱強く待っていただいた印象でした。
春日井)ここまでは手戻りできるけど、ここからは手戻りできないからここで合意をとってほしい、みたいなことを言ってくれて。社内の動きが必要なこともよく理解されているなと。それで私たちとしても、ここまでに上司をなんとか捕まえて確認を取ろう!と動けたりして。
堀中)私たちも自分達のお客様から預かった制作業務を進めながら、社内の、このコーポレートサイト制作も進めなくてはならない、という状況だったので。
そこはしっかりしたサポートに感謝しています。進行管理は正確に進めつつ、実際の状況に応じて柔軟に対応していただいたことで、安心感がありました。
春日井)何を聞いても求めること以上の答えが、しかもわかりやすく返ってくるんですよ。
ーQBとしても、丁寧にフィードバックしていただいて、時折「嬉しい!」などの感情表現をしていただけたことも、制作のモチベーションにつながりました。もっと喜んでもらいたい!と。
納得感につながった、クリエイティブブリーフの存在
ベネッセクリエイティブワークスの堀中さん
ーQBはアウトプットに至るまでのプロセスも大事にしているので、制作進行の過程についてお褒めいただいて光栄です。デザイン面ではどうでしたか?
堀中)実際に出来上がったサイトを見て、「QBさんを選んだ私たちに間違いはなかった」という気持ちになりました。期待感を持って発注した後に「やっぱり何だか違うな」となると辛いだろうなということはすごく想像ができることですが、QBさんにお願いすると決めた時点でその心配はあまりしていなかったんです。
春日井)アウトプットのクオリティに納得感が持てたのは、事前の擦り合わせをしっかりしていただけたからだなと思います。
特に良いなと思ったのは、クリエイティブブリーフの存在ですね。
ークリエイティブブリーフですか! サイトを作るときのコンセプトなど、制作途中で振り返る指針をまとめた設計図のようなものですね。
春日井)その中のひとつにトーン&マナーを言語スケールで可視化したものがありました。私たちの求めるものはどこに当てはまるんだろうと考えるなかで、今までだったら「優しい感じ」「柔らかさ」などのフワッとした言葉で表現してオーダーしていたことを、伝わりやすく言語化できたのかもしれません。
ー制作が進むにつれ、振り返ってみると体現したい思いやブランディングの軸からずれていた、というのはよくあることです。それを防ぐためにもクリエイティブブリーフを導入していますが、効果を感じていただけて嬉しいです。
堀中)私たちはメッセージとして「Creative & Change.」を掲げているのですが、それをうまく体現できていないという課題がありました。制作実績のページも、載せたいものがたくさんあるけれど、どう分類してどう見せたらいいのか、まとめきれていない状態でした。
ーどうオーダーしたらよりよく伝わるのか、ということは発注側の課題ですが、制作側としてもどうヒアリングしたらいいかという課題はあります。
堀中)どんな思いで取り組んでいるかというところからヒアリングしてくれるから、私たちも立ち返って一緒に考えることができたんだと思います。問いかけてもらうことで、本当にそうだったのかな?と、より考えを深めることができた。結果的に、私たちが伝えたいことがよりよく表現されたサイトになったと思います。
ー私たちが意識的に努力してきたところを評価していただけて、すごく嬉しいです。
それぞれの強みを活かせたからこそ、良い反響につながった
ーベネッセクリエイティブワークスさんにとってQBはどのような存在でしょうか。
堀中)QBさんはクリエイティブの幅を広げてくれる存在ですよ。
堀中)実績紹介のページも、私たちがお伝えしていたことを本当にうまくビジュアル化していただいたなと。私たちも同じように制作を生業にしているのでイメージはありますが、ただお伝えしたイメージ通りに作ってくれるのではなく、QBさんの良さを活かして別の目線から提案してくれたことが嬉しいですね。外部の会社さんにお願いするからこそ、違う目線でのご提案は私たちにとっても学びになりますから。
春日井)提案内容だけでなく、実際に作っていただいたデザインも良かったです。
私たちは会社のサイトである以上ビジネス感というか、クールさを出したいと意識していました。
ですが、QBさんから複数パターンいただいたご提案のうちの一つには、「やりとりをしていて、御社の方たちに柔らかさを感じたので、ここのデザインは直線じゃなくて曲線で表現しました」といったものもあったりして。
自分達では気づけないことだったので、嬉しかったですね。
ー私たちとしても提案したものが「うちにはこういうところが合わない」など、ちゃんと伝えていただける関係性だと安心して新しい提案ができます。
春日井)そんな関係性でお仕事させていただけると、こちらとしても本当にありがたいですね
ーサイトローンチ後の反応はどうでしたか?
堀中)出来上がったサイトは社内でも評判が良くて。実際にサイトを公開してすぐに求人応募や売り込みがあったんですよ。ただ無作為に送っているようなDMが増えたのではなく、私たちがサイトを見てうちの会社のことを知ってほしいなと思っていたような方々からご連絡をいただけた。例えばうちの媒体と相性が良さそうなイラストレーターさんや、私たちが発信している思いに共感してくれる人からの求人応募など。つながりたいと想定していた人たちとつながれたことはすごく良かったですね。
ーローンチ後に春日井さんから「求人の申し込みがありました」とか、こんな反響があったよと教えてくれたことが嬉しかったです。
春日井)そう言ってもらえると、こちらも嬉しい気持ちになりますね。
ーベネッセクリエイティブワークスさんとは単なるお仕事の受発注だけのつながりではなく、仕事に対して大切にしている価値観について話す機会もあります。そういった関係性だからこそ、制作の際もより円滑なコミュニケーションができているのかもしれません。
堀中)たしかに、そうですね。以前、QBさんが運営しているSNAPのイベントに参加したのですが、その時もかなり赤裸々に話した記憶があります!
ーみんなで語るポットラックですね!とても盛り上がったイベントでした。
春日井)私たちはインナーブランディングの観点でイベントを企画することがないので、学びが多かったです。
堀中)今後もそれぞれの強みを活かして、より良いクリエイティブを発信していけるといいですね。それが私たちの「Creative & Change.」の体現にもつながる気がしています。
ーありがとうございました!
今回お話を伺う中で、より良いクリエイティブを生み出すためにも、関係性が重要だということを改めて感じました。
クオーターバックは、ブランドとステークホルダーのつながりをデザインする、リレーションデザインカンパニーです。私たちは、ブランディングとコミュニケーションデザインを通じて、御社/組織の成長と発展に貢献いたします。少しでも話してみたいなと思った方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。
QBが携わった、ベネッセクリエイティブワークスさんのプロジェクトについて、WORKSでもご紹介しています!ぜひあわせてご覧ください。