プロジェクト概要
ピーアークホールディングスは、業界に数々の革新を起こしてきたエンターテインメント企業です。
昭和55年の設立から約40年、新たな時代に向け変化を求められる同社が次の10年をどう歩んでいくべきか。これからのブランド戦略を定めるにあたってのヒントを獲得するべく、お客さまを集めたファンミーティングを開催し、その中でワークショップやグループインタビューを実施いたしました。
課題
複数店舗のパチンコホールとコミュニティスペース、そして自社キャラクターである「ピーくん」。今後のビジネス展開を考えていく上で、ピーアークホールディングスが提供しているサービスやコンテンツそれぞれのコアバリューを見つけ出すことは、避けて通れない課題でした。
同社のファンが、数あるエンターテインメント企業の中からなぜ、ピーアークホールディングスの店舗を選ぶのか。なぜ、同社所有のコミュニティスペースを使っているのか。そしてなぜ、ピーくんを愛すのか…。それをリサーチするために、ファンイベントを開催。ワークショップやインタビューを通して、当社の魅力について深堀りしていきました。
しかしファン同士が集まるといっても、ほとんどはその日が初対面という状況となるため、緊張感が生まれてしまうのではないか。また日頃から当社に深く関わっているとはいえ魅力についてはそれほど強く意識していないのではないか、想いを言語化していただくのは難しいのではないか、という懸念もありました。
心からリラックスした状況で本音を教えていただき、「なんとなく好き」「なんとなく選んでしまう」というような感覚的な部分をしっかりと言葉にする。そのためにはどのようなワークショップを設計し、どのように進めていくのかが重要なカギとなりました。
アプローチ
ピーアークホールディングスの新たなブランド戦略のベースとなるのは「ファン」。その実像をとらえ、ファンである理由を具体的に探るべく、まずは同社のファンを3つのカテゴリに分類しました。
- 本業であるパチンコ・パチスロホールの顧客「ピーアークファン」
- コミュニティスペースの利用者「シェアルームファン」
- マスコットキャラクターを愛する「ピーくんファン」
そして手法としては、純度の高いファンを集めて意見交換を行うファンミーティングを活用することに。ただし「ピーアークファン」については、年齢層により志向が大きく異なる、店舗により運営方針がそれぞれ異なるといった理由から、単発のファンミーティングではなく、小規模なグループインタビューを複数店舗で行い横断的に調査する形式をとりました。
ファンミーティングの大まかな組み立てとして計画したのは、
当日はピーアークホールディングスのサービスやコンテンツを心から好きだという方ばかりが集まってくださったものの、その理由を直接聞いてみると予想通り、具体的な回答は得づらい傾向にありました。「魅力を語り合うことで、ファンの声を今後の事業に活かしていく」という目的に集中していただくため、それぞれのファン層に合わせて工夫しながらファシリテーションを実施しました。例えば「ピーくんファン」向けのミーティングでは、ピーくんがサプライズで登場。場が和んだところでワークショップを行うことで、率直な意見を気兼ねなく発することができるよう配慮しました。
施策の結果、それぞれの会場で多くの意見を集めることに成功。それを後日リサーチレポートとしてまとめ、次の10年のブランド戦略を立案するための資料として納品いたしました。
ピーアークさんのインタビュー記事も、ぜひあわせてご覧ください!
【WORKS INTERVIEW #3】「業界や手法は違うけれど、僕らは同志だと思う(前編)」-思いを引き出すだけじゃない、ファシリテーションの価値-
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